2003年度活動報告


10月24日,2003
Fukuoka Chapter 第1回学術講演会

講演題目 ケーブルモデムを中心とした国際標準化活動とIP電話の技術動向
講師 松本 檀(NECマグナスコミュニケーションズ
第2技術部 技術部長 ITU-T SG9ラポータ、WG8 議長)
開催場所 熊本大学工学部215講義室
講演内容 最初に、統合型広帯域ケーブルネットワークおよび映像・音声伝送の分野で国際標準 化を行っているITU-T (International Telecommunications Union) SG9(Study Group 9)に関して、その活動状況を最近のトピックスと共に紹介する。第2にCATV網上で高速インターネット接続やVoIP(Voice over IP)を可能としたケーブルモデムの開 発と国際標準化について説明する。第3にケーブルVoIPについてシステム構成と主要信号プロトコルを俯瞰した後、総務省でまとめたIP電話ガイドラインについて述べる。


11月13,14日,2003 電子回路研究会(共催)

スタッフ [委 員 長]高木茂孝(東京工業大学)
[幹  事]石川雅之(木更津高専),西城和幸(ソニー),高井伸和(東京工芸大学)
[幹事補佐]佐藤隆英(東京工業大学)
日時 11月13日13:00−17:35
11月14日09:00−15:50
開催場所 北九州学術研究都市 産学連携センター 2階 中研修室
(〒808-0135 北九州市若松区ひびきの2-1 093-695-3111(代表))

詳細については電子回路研究専門委員会HP


12月5日,2003 Fukuoka Chapter 第2回学術講演会


講演題目 デジタルネーミング:次世代RFID情報システムのための社会基盤
講師 井上創造
(九州大学・システムLSI研究センター・大学院システム情報科学研究院)
開催場所 熊本大学工学部2号館225講義室
地図はこちら
講演内容 本研究では,RFID を用いて現実世界の物品を識別可能にすること,および情報化社会における個人認証の基礎となる個人IDを実現する基本技術を「デジタルネーミング」とよび,社会の基盤として真に社会の役に立つシステムとなるために必要な要素技術を検討する.本講演では,RFID(Radio FrequencyIdentification)を用いた物品の自動認識技術に焦点を当て,社会基盤システムの観点から検証する.近年,RFIDを用いて現実世界の物を自動的に認識するという自動認識技術が脚光をあびている.これは,ユビキタスコンピューティング(Ubiquitous Computing)の根幹をなす基盤として期待されている.現実にも,航空手荷物の自動識別,回転寿司の皿の自動清算,ガスボンベの内容物管理,マラソンの自動計時,貴重品の偽造防止,自動車の鍵の電子的確認と応用例は枚挙にいとまがないが,現実を見てみると,現時点でのRFIDの応用は,特定の組織や場所内でのみ利用されるというクローズなシステムであり,RFID を不特定多数の人間が利用し上記の先進技術の基盤として利用するというオープンなシステムとしてはいまだ普及の機を得ていない.自動認識技術の普及のためには,社会基盤を構成するシステムという視点が重要である.社会基盤システムに必要な要件を議論し,その要件を満たす自動認識技術を確立することが技術やコストの議論とともに必要である.