Research

研究紹介

・そもそもLSI(Large Scale Integration)とは?
 IC(集積回路)のうち、素子の集積度が1000個〜100万個程度を指します。また、単にICの同義語の意味として使用することもあります。1970年代にそれまでの初期のICから飛躍的に集積度が高まった技術や製品を区別するために生まれた呼称ですが、現在では「IC」という語と同じく単に半導体集積回路一般を指す言葉として使われています。
 LSIは様々な機能を持った回路であり、人間で言う脳のようなものです。LSI自体の大きさ数cmとかなり小さいですが、LSIはさらに小さなトランジスタから構成されており、その大きさは最先端テクノロジーで数十nmとなっております。身の回りでは、車両やスマートフォンなどのいろんな製品にLSIが利用されており、私たちの生活には欠かせないものになっております。

・LSIテストは重要です
 製造したLSIには壊れたものが含まれています。現状ではすべて壊れないように製造することは不可能なため、その為壊れたLSIを取り除くことが必要になります。この作業を「テスト」といい、製造したLSIを検査し、市場に出すことは製品の信頼やメーカーの信頼に繋がり非常に重要です。(買った製品に初期不良品が多いメーカーは嫌ですよね?)しかしながら、テストには大きなコストが必要であり、あまりにもテストにお金をかけすぎると利益が無くなってしまいます。この為、効率的にテストができ低コストが実現できるような方法が重要になります。


・こういう研究してます!
 - C言語やEDAツール※1を使った、テストのシミュレーション・手法評価
 - FPGA※2を使った、テストの評価用回路の作成・特性評価
 - 試作チップの設計・特性評価
 - データマイニング※3によるテストコスト削減
 - オンチップ劣化検知技術(DART技術)
  
 他にも宮瀬研ではスポーツの動作解析、Holst研ではVRによるテスト可視化など独創的な研究も行っています。
 詳しくは、Publicationsを参照、もしくは研究室の学生・先生方にお尋ねください。


・研究生からの一言
 - 梶原研究室
 研究内容は幅広いため学生によって研究内容が違います。考案した理論を、プログラミングを用いて評価するだけでなく、実際にLSI・ FPGAを設計や試作して評価を行っています。機械学習の活用にも力を入れています。ソフトとハードの両方に触れてみたい学生にオススメです。また、企業との共同研究にも携わることができるので、実践的な知識や技術を身に付けることができます。

 - 温・ホルスト研究室
 世界最先端の高信頼LSIの研究、及び、IT技術を活用した医療機器の開発を行っています。課題を解決するためのアルゴリズムを自分で考え、自分でプログラムを実装します。プログラミングが好きな学生にオススメです。また、留学生や外国人の教授もいますので、実践的に英語の勉強をしたい学生に取って理想的な環境です。更に、研究成果を報告するプレゼンテーションの指導に力を入れているので、社会人にとって極めて重要なプレゼンテーション能力も磨けます。

 - 宮瀬研究室
 LSIに関する研究は、梶原研と温研と同様な内容もあります。宮瀬研はセンサを用いたスポーツの動作解析に関する研究もしており、米国ラスベガスでの国際会議で発表しました。


・こういう学生さん歓迎!
 - プログラムや測定機器をいじってみたい方
  - C言語ベースやEDAツールなどのプログラミングの改良やシミュレーション評価を行っています
  - FPGAや評価ボードを使った、自分で回路を作成したり特性評価をしたりできます

 - 自由に勉強したい方
  - コアタイムがないので、ゼミ以外で計画的に研究・就活が行えます
  - LSIテスト研究室が合同になっており、分からない事など学生・先生方と話しやすいです

 - 国内・海外に行ってみたい方
  - 学会や国際交流の機会が多い研究室です。チャンスがあれば勉強しに行けます
   (全国各地、海外ならアメリカ、韓国、中国、台湾、ドイツなど)

 ☆ 求める学生像
  - チャレンジ好きで、世界中どこに行っても平気な学生
  - 粘り強く最後まで元気に取り組んでくれる学生


 何か分からないことがあれば、気軽に学生・教員にお尋ねください!



 ※1 EDA(Electronic Design Automation)ツール:半導体設計用の自動ツール
 ※2 FPGA(Field-Programmable Gate Array):ユーザが自由に論理機能を書き換えられる回路
 ※3 データマイニング:データ解析によってビッグデータから規則性を見つけ出す技術

就職先の例

 研究室の学部と修士の卒業生の多くは、情報分野の学生にとって典型的な情報システム関係、半導体関係の企業・職種で働いています。日立製作所、ソニーLSIデザイン、アドバンテスト等には多くの学生が在籍し、仕事で卒業生に出会うことも。珍しいところでは、コンサルティング会社でビジネス・アナリストをしている卒業生もいます。

ゼミ

・合同ゼミ(7月迄、LSIテスト研究室合同)
 -4〜5月:LSIテストの勉強(週2回ペース)
  初心者向けの教材を読み、輪講を行います

 -6〜7月:LSIテスト兼英語の勉強(週2回ペース)
  LSIテストの英語テキストの教材を読み、輪講を行います

・研究室ごとのゼミ(8月以降、週1回ペース)
  所属している研究室のゼミに参加し、卒業研究を進めていきます
  (参加時期は前後あり、詳細は各研究室の指導教員に聞いてください)
 
・その他に学会や講演、他大学の交流などあり
※新型コロナウイルスの感染状況により、オンラインによるゼミや講演が主体となります
※その年によって、ゼミの内容や予定は変わる可能性あります

・必要とされる知識
 情報通信工学科で開講されている、計算機や回路関係、半導体関係などのハードウェア関連、プログラミングやアルゴリズムなどのソフトウェア関連の知識が必要となります。また研究内容では、データサイエンス、確率・統計などを使うこともあります。英語も論文や資料を読む、国際交流には欠かせないです。

研究室紹介

LSIテストグループで合同部屋になっています
・学生大部屋
・学生小部屋(3つ)
・ゼミ部屋
・作業部屋
・打合せルーム
・教員室(4つ)

アクセス 及び 部屋マップはこちら



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